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~団長コラム~
こちらは、げんこつ団・団長コラムです。各カテゴリ内に、記事の一覧があります。

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『げんこつ団』-これまで。(2009.10)

TABAKO.gif

げんこつ団は1991年から活動してる。活動期間、長えよ。
ってわけで、それ以上の事は今特にどこでもご説明してないので、
簡単にげんこつ歴史を書いときます。この記事、長えよ。

さて実は「げんこつ団」という名前は更にその前からすでにありまして、
自分が中心ではなく学校の演劇部から発生した団体が、その名前でちまちまと校内上演をしていました。
でもそれは今のげんこつ団の母体と言えるものでは全くなくて、全然違うもんをやってました。

私はそこにちょっと参加していたのですが、自分で脚本を書くようになって、
映像より芝居をやっちゃえと思った時に、そのげんこつ団を利用しまして、
それがそのまま、続いてしまったわけです。
つまり、タイトルや名前なんて別に何でもいいという姿勢は、その頃から変わっていないようです。

で。1991~1994あたりは、とにかく試行錯誤の期間。
コント寄りになるのか演劇寄りになるのか、お笑い寄りになるのか劇団寄りになるのか、
まだあまりその地盤が固まっていなかったと思います。
男性の出演があったりしたのも、この期間中。とにかく根っこから試行錯誤。
また、この頃は私だけでなくもう一人書く人間が居て、大雑把に言うと、
その人間がお笑い寄りのシーンを担当していたような気がします。
そこで私は思う存分、分かりにくいシーンや小難しいシーンを、試行錯誤。

しかし1993年あたりでその人間が抜け、脚本・演出は私のみが担当する事となりました。
しかしもともとくだらないシーンも書きたかった自分なので特に問題はなく、
ただ脚本では色々なパターンはあっても、演技や演出的にはこの辺りから、
コントやお笑い的なアプローチは一切なくなっていきました。

1995~1999は、口コミの期間、かな?
企業による企画制作の公演やガーディアンガーデン演劇フェスティバルへの参加、
また演劇雑誌や情報誌などにちょいとご紹介や情報を掲載頂くようになり、
以前よりはほんのりと知名度が上がりつつも賛否両論・好き嫌いの大きく分かれる事も多く、
しかし自分はとにかく、ここでしか観る事の出来ない作品を目指して、突き進んでいたように思います。
賛否両論や好き嫌いが分かれるところを、どうするか、という所は、あまり考えていなかったような気がします

これが功を奏してか、或いは仇となってか、結果的に、
急激に動員が増えたり話題になったりする事はなく、
しかし大変有難い事に口コミによってジワリジワリと少~しづつ動員は増え、
その分だけ少~しづつ、劇場を大きくしていく形となりました。
また、次々と切り替わるシーンにおける音響の使い方や照明さんとの連携も、
この時期に色々と試行錯誤したように思います。

2000~2004は、なんだろう。脱皮の繰り返しの期間、かな?意味分からん。
とにかく、駅前劇場を拠点として舞台と映像のリンクや全体の構成を主に試行錯誤。
色々な事を試したし、その試みの成功もあれば失敗もあって、それが良い経験になっている感じ。
それまでは私と植木のみが団員という形だったものが、2000年には他に団員を加えて、
そういった意味での、いわゆる劇団っぽい体(てい)も整いまして。

ただ、賛否両論や好き嫌いの問題は、ここで更に拡大。
しかしここでは、笑いについての賛否両論や好き嫌いよりも、
障害者や高齢者が登場するシーンについてのそれらが、目立ったように思います。
ほんの少しだけだけど人目に触れる機会が前より増えた分だけ、それが多くなりました。
なのでその表現方法についても、この時期、色々と試行錯誤です。

ついでにその、障害者や高齢者の登場するシーンについて書きますと、
げんこつ団の作品には、世の中に存在する様々な老若男女、
様々な性格や職業、立場の人が登場するので、
そういう構成になっている以上、障害を持っている人や高齢な人等も、
そこに存在している以上、登場させるのが自然で当然、
また喜劇である以上そこに笑いがあるのが自然で当然、という意識がありまして。

そして、他の老若男女の登場人物についてもそうだけど、その人達自体を馬鹿にするネタは一切なく、
それを取り巻く環境や状況や、それに対峙する時の登場人物の行動をネタにしており、
それはちゃんと観てもらえたら分かる、それには自信がある、という思いがありまして。
なので、否定的意見を頂いても、それを理由に登場させるのをやめるのは、ちょっと違うのではないかと。

しかしだからこそこの頃は、それを分かってもらいたいのもあってか、
無意識に少々意固地になって、そういったシーンを登場させていた部分もあったかもしれません。
その結果、いつの間にやらそういったシーンへの賛否両論の幅が思うよりも拡大しまして。
「そういうの絶対反対!やめるべき!」「そういうの物凄く好き!やるべき!」という反応の格差を、
ちょっと大きく感じるようになったので、それには違和感を感じました。
そういった事で戦うつもりはないし、でもそうなってしまったのは自分に原因があるし、なので、
そこから意固地さは全くなくなりました。

今も根底にあるスタンス自体は変わっていませんが、
必要を感じた時、その登場が自然な時、そのシーンをやりたいという意思が強い時に、
他のシーンと差別する事なく同様に、それを舞台に上げることにしています。
シーンには登場させる事があるかもしれませんが、差別は反対。むしろ反対だからこそ。

さてちなみに情報誌や演劇雑誌に取り上げられる事が比較的増えたのもこの頃かも。
バックナンバーや古本を調べてみると、ちょいと見つかるかもしれません。
演劇ぶっく様、ぴあ様、東京ウォーカー様などをはじめ、そういった記事以外にも、
例えばファッション女性誌みたいな雑誌にも、確かちょっと紹介をして頂いたりとかしたかも。
ファッション性、ゼロなのに。
いえ、有難い事です。有難うございます。心から有難いです。

今思えばその頃小演劇ブームみたいなものがちょっとあったのかもしれない。わかんないけど。
でも私はインタビューされてもワケ分からない事言っちゃうし、
本当は観に来て欲しいのに、来なくて良し!と言ってしまうようなワケ分からない所があり、
せっかくの機会を活かす事が出来なかったかもしれません。
写真を撮られるのも苦手でしかめ面だったり、或いは、失礼な事も言ったかもしれません。
ごめんなさい。ごめんなさい。どうして良いかよく分からなかったのです。ごめんなさい。

ま。変な記事は変だったけどね。
それは特に電話取材だったから多少の食い違いはあったかもしれないけど、それにしても、
「作品上の登場人物は楽しい状態にない方が、面白い。悲劇的である程、面白い。
 げんこつ団の作品は、舞台と観客が一緒になって楽しい気分になる喜劇ではなく、
 舞台上で起きる怖い事や悲劇的な事を、観客にぶつける喜劇だから。」と言ったのが、
「あたし達は楽しくなくても苦しくても平気なの。舞台のためなら大変な事も厭わない。
 だってそれが面白い喜劇になってお客様に楽しんで頂けるなら、それが本望だから。
 だからこれからも頑張ります。面白い事を頑張ってやっていきます!」
みたいな記事になっちゃったしね。

もし攻撃的な内容やややこしい内容がNGなら、そう言ってくれればそれ用の答えをするのにさ。
或いは本当にそう聞き間違えたなら、その記者はすぐさまその仕事を止めて、病院に行け。
なんつって。
その頃にはそう思っていたけど、今は実際、後者の記事の方が好感度アップするから、
それはそれで、まあ、いいやと思える。
はい、勿論、載せて頂けただけで、心から感謝であります。
はい。謙虚です。今はとても、謙虚です。
また、他の取材や記事では、そんな事はあまりありませんでした。
また、とても深くスタンスを理解して頂いた事も多かったです。

さて、そんなこんなで、
2000年と2004年に総集編(過去のシーンを再構成した作品)の上演も行い、
ただ闇雲に突っ走るだけではなく、やっとこさ、過去も少しだけ振り返られるようになりまして。
2004~2009は、1作品1作品を丁寧に大切に、作っております。
いえそれまでも決して雑だったわけではありませんが。

それまでは、その時の「今」の「此処」を題材にしたシーンをとにかく羅列し、
その中から自然発生的に物語が転がりテーマが決まっていく形を取っておりましたが、
それだと少々とっ散らかった形にもなりやすかったので。
いや個人的にはとっ散らかっているのも嫌いではないのですが。
2006年からは特に、1作品1作品を大切に、それぞれに色をつける、という所が顕著になりまして、
それ以降、テーマと方向性のある作品を、作っている感じです。

そして今後は、まだ分からないけど、
原点に立ち戻りながらも、これまでの全ての経験を、全ての面で活かして、
げんこつ団でしか観る事の出来ない喜劇を、お届けしていく所存です。

ただとにかく、テーマが有ろうが無かろうが、やはり、
「今」の「此処」を題材に、「今」「此処」に居る観客の方々に向けて、作品をぶつけていく所存です。
これは、昔も今も、何にも変わってません。

はい。長い記事でした。
長々とお読み下さり、誠に有難うございます。


さて次には、げんこつ団の現在の団員それぞれについて、
参加時期や参加後の流れなどを、いっちょ書いておこうと思ってます。
よろちんこ。
 

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