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さっきたまたま過去の脚本やらを読み返していたら…、
いやあ、昔のネタにはダイレクトにブラックなものが多い多い。
すぐ人殺す、殴る蹴る、撃つ斬る唾吐くは、当たり前。
赤子も殺す。老人も殺す。赤子も老人も容赦なく扱う。
たしかに勢いで殺しちゃってるシーンもあるけど、しかしだいたいは、
人や社会や何やかんやへの皮肉りは淡々と成立していて、
見ていて、逆にスカッとさせられる。
例えば、過去の病院シーン。
父親立会いの感動の出産風景の後、皆で感動するだけ感動したら、
その赤子は用済みになって即座にキュッと絞められて。
夫婦はにこやかなまま「いやー感動した!」「今度は男の子がいいわ。」と去り、
医者は赤子の死体を捨てながら「毎度~」とそれを見送る。
或いは、家族の見舞いに来る時間までに、いつ死んでもおかしくない高齢の爺さんに、
「大きなノッポの古時計」を歌いながら延命処置を繰り返す医者達。
遂に心臓が動かなくなれば、即座に爺さんをロボ化させてリモコンで操り、
見舞い家族と対面させる。
もしくは、患者が診察室に入ってくるなり、それを次々と狙撃する医者。
何人目かで反撃されて銃を奪われ「診察をしろ」と脅され初めて、診察し始める医者。
などなど。。。。
例えば今ふと思い出す中ではそれらが、自分の中で好きなげんこつブラックネタだ。
あ。ちゃんと見直せばもっと良い例があるかもしれないけど。
あ。自分で自分を誉めてて気持ち悪いけど。まあ昔のネタだから。
ただ、たしかにお客様の中には「引く」方もいらっしゃるかと思う。
例えば障害者の方が登場するシーンでも、その内容云々よりも、
まず登場させた時点で、そしてそれが喜劇である時点で、
受け付けない方もいらっしゃるかと思う。
また、たしかにげんこつ団の芝居は喜劇であり喜劇以外の何物でもないから、
お客様が引くのも、或いは自分は引いていなくても、
他のお客様が引いているのをなんとなく感じてしまうのも、
流れ次第では、笑いの障害となってしまう事があると思う。
例えばブラックを極めて、ブラックなもの好きの方々のためだけの、
ブラックづくしの公演もやりたくないわけではないけど…、
でも、あくまでもげんこつ団の作品は、色々なものが詰め込まれてこそのものであるかとも思う。
馬鹿もありワケ分からないのもあり、考えさせるのもありベタもあり、
もちろんナンセンスもあり、全体がナンセンス的に構成されてこそのものだと思う。
ただ、今思うのは、2000年以前くらいの頃のようなダイレクトなブラックネタを、
…………また、やりたいなあ。というような事。
もちろん、昔のようなやり方をそのままには、やらないと思う。
考えなしに挟み込んだり、考えなしに連打してしまうのは良くない。
引いちゃったら、引かれちゃったら、それはお互いに、つまらない。
だからそれは、軽いジャブ的な形か、重いボディブロー的な形を取らざるを得ない。
「あ。びっくりした。」例えばこれが、軽いジャブ。
「いつの間にかすげえブラックなんだけど。」例えばこれが、重いボディーブロー。
それが、お客様が考える間もなく、お客様のいいところにヒットするように…、
こちらはよくよく、考えよう。と、思う。
頃合、配置、匙加減、例えばそのような3つをキーワードに、
今後も、他のタイプのネタ同様に、作品にそれを搭載します。
今後も、いや今後は尚一層の事、ブラックなネタを、詰め込みます。
昔も今も決して、弱腰な理由でそれを避ける事は、いたしません。
…という事を、今の気分にまかせて、宣言してみました!
まあ。でも。そうです。
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